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ナチュラルエイジング通信(ミュータンス菌)

2017.10.30
カテゴリー:院内通信

こんにちはさとう歯科医院

院長佐藤です

 

むし歯をイラストにすると昔から、バイキンのようなキャラクターを書きますが、現実は、本当に気持ち悪い細菌が虫歯の原因なのです。ミュータンス菌という細菌で、むし歯の原因となるだけではなく、体にも様々な悪影響を与えていることが最近になって分かってきました。

例えば、「ミュータンス菌」が、脳出血の発症にも関与していることを国立循環器病研究センター(大阪府)や京都府立医大、大阪大のチームが突き止め、英科学誌電子版に発表しています。関与しているのは、人体の止血作用を阻害する特殊なタイプのミュータンス菌だそうです。同センターの猪原匡史医長(脳卒中学)は「日常の歯磨きが重要。病原性の高い細菌を選択的に減らせれば、脳出血の新しい予防法になる可能性がある」と話しています。

血液中にある血小板は、傷口に集まって出血を止める働きがあります。ところが、「ミュータンス菌」は血小板の止血作用を阻害する遺伝子を持っており、脳の血管の壁にくっついて炎症を起こし、出血させてしまうそうです。本当に恐ろしいですね。

さらに、「ミュータンス菌」の影響は脳出血に留まりません。自覚症状のない脳内微小出血の発症に関わり、認知機能の低下にも影響していることが、京都府立医科大学大学院医学研究科の渡邉功助教らの研究で明らかになりました。この細菌は一般住民の4人に1人が保有している可能性があり、口腔内環境の向上が発症頻度を減らす鍵になるとしています。

虫歯菌は認知症リスクも高める!

自覚症状はないものの、脳内でわずかな出血が起こる「脳内微小出血」。脳卒中や認知症の重要なリスク因子ですが、その発症メカニズムは十分に明らかとなっていません。喫煙や飲酒などの生活習慣、高血圧症などが原因となる可能性が示唆されていますが、同大学などの研究から、コラーゲンに結合する性質を持つミュータンス菌が発症に関与していることが報告されています。

この菌は、血管壁のコラーゲンと結合して血管の損傷部位に集まり、血小板の止血作用を阻害する性質を持っている“虫歯菌”なのです。たかがむし歯ではありません。あなたの健康を守るためにもしっかりと口腔ケアを続けていきましょう。

 

日頃の口腔ケアや歯の健康管理はぜひ、さとう歯科医院に一度ご相談下さい。

院長 佐藤達也

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