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ナチュラルエイジング通信(ロコモティブシンドローム)

2017.11.5
カテゴリー:院内通信

こんにちはさとう歯科医院

院長佐藤です。

 

噛めるお口が介護の予防に繋がります!

介護をできるだけ短くする!日本人の平均寿命と健康寿命の差の期間、つまり人の手を借りなければとも生活できる期間は、男性で約10年、女性で約13もあり、その原因の6割程度はお口の健康と密接な関係があることを前月号で取り上げました。

介護は家族の生活を一変させます。ご自身が若くても、ご家族の介護によって仕事どころではなくなる介護離職なども社会的問題となっています。このような介護の期間をできるだけ短くすることが医療に関わる我々に課せられた使命の1つだと考えています。

 

◆ロコモティブシンドロームについて考える

要介護・要支援になる最大の理由は「運動器の障害」でした。このために移動機能の低下をきたした状態をロコモティブシンドローム(以下、ロコモ)」といいます。ロコモは筋肉、骨、関節、軟骨、椎間板といった運動器のいずれか、あるいは複数に障害が起こり、「立つ」「歩く」といった機能が低下している状態をいいます。このロコモを防ぎ、要介護者を減らすことが超高齢化社会にとって至上命題となっています。

 

立つ、歩くという運動機能が衰えロコモの状態に陥る過程を見ていきましょう。

実は「しっかり噛めないために適切な栄養摂取ができないこと」がロコモの入り口と考えられます。適切な運動が出来ていても、たんぱく質が十分に補えていなければ、筋肉は維持できません。(筋肉量が減少した状態を「サルコペニア」と呼びます)筋肉が維持できず、運動も減少するとメタボに近づき、股関節に負担が大きくなります。また、カルシウム不足に陥ると骨強度が低下します。

筋肉量も低下しているため転倒しやすく、転倒すれば骨折に繋がります。この骨折は、活動量を大幅に減少させます。厚生労働省のデータによると寝たきりになると1週間で20%、2週間で36%、3週間で68%、4週間で88%低下するそうです。本当に恐ろしいデーターですね。生涯、健康で動ける体を作るために、噛めるお口の維持と適切な運動を心がけたいところです。一度、ロコモになると筋肉量低下、骨折、活動量低下の悪循環から抜け出せないのがこの症状の困ったところです。この状態にならないように防ぐかが重要なのです。しっかりと噛めるお口を維持しましょう。

 

◆ロコモティブシンドロームとかみ合わせ

筋肉を維持するためには、たんぱく質が必要です。豆腐・納豆などの植物性のたんぱく質も重要ですが、お肉・お魚などの動物性のたんぱく質を取らなくなると筋肉維持は難しくなります。お肉を食べるには、噛み切る犬歯に加え、すり潰す臼歯(奥歯)が揃っていなければ噛み難くなります。体の調整にはビタミン類が必要です。野菜を採るためには前歯が揃っていないと難しいものです。

噛めなくなると、自分でも気づかないうちに、柔らかい、ごはん、パン、麺類などの炭水化物中心の食生活になり、たんぱく質・ビタミンが不足しがちになります。バランスの良い食生活には、楽しく食べることができるお口の維持が不可欠です。そして、お口の維持は介護を防ぐ大きな要因となるのです。

 

日頃から口の維持管理や口腔ケアはぜひ、さとう歯科医院にご相談下さい。

院長佐藤達也

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